2026年8月8日(土)、小田急線生田駅から徒歩6分ほどにある地下のコワーキングスペース「ぺんぎんLounge」さんをお借りして、バングラディッシュ、ネパール、日本の若者が集まり、「ことのはかるた」を用いた交流会を実施しました。
実際にやってみて改めて感じたのは、ことのはかるたは日本語を学んでいる方だけでなく、日本語を母語とする人も一緒になって楽しめるということです。
英語を聞いて、日本語の札を取る
今回試してみたのが、かるたに書かれた言葉を「英語」で読み上げ、その意味に当たる日本語の札を取るゲームです。
読み手を務めてくれたのは、バングラデシュ出身の参加者。英語で意味を伝え、日本語話者がそれを聞いて札を探します。
これが、思った以上に面白いゲームになりました。
日本語と英語でぴったり意味が重なる言葉もあれば、そう簡単にはいかない言葉もあります。
例えば「安心」。
英語にしようとすると、文脈によって “relief” や “peace of mind”、”reassurance” など、いくつもの表現が考えられます。「安心=この英単語」と一対一では結びつかないのです。
日本語では一つの言葉として何気なく使っていても、別の言語から眺めてみると、その言葉が持っている意味の広がりに気づきます。
これは日本語学習という枠を越えて、「言葉そのもの」を考える時間にもなりました。
頭の上の「ことのは」を当てる
もう一つ盛り上がったのが、一人だけ札を見ずに、自分の頭の上に掲げるゲームです。
本人には何の文字が書かれているのかわかりません。
ほかの参加者からヒントをもらったり、質問をしたりしながら、自分が掲げている言葉が何なのかを当てていきます。
これをやってみると、「ことのはかるた」が単なる日本語教材以上のものになることに気づきました。
日本語話者も退屈することなく参加できますし、日本語を習得中の方にとっては、一つの言葉について何度も質問し、ヒントを聞き、頭の中で考えることになります。
ただ文字を見て覚えるよりも、その言葉がずっと深く印象に残ります。
もちろん、難しい遊び方ばかりではありません。
札を並べて、単純に読み上げられた言葉を取り合うだけでも大いに盛り上がりました。
初対面の10人が、あっという間に打ち解けた
そして今回、何より印象的だったのは、かるたそのもの以上に人と人との距離が縮まっていく速さでした。
集まったのは初対面の10人。
それが、ことのはかるたを囲んでいるうちに、あっという間に打ち解けていきました。
ゲームの後は軽食を囲んで交流会へ。
気がつけば、「ソーラン節」まで始まるという、まったく予想していなかった展開になりました。
言葉を学ぶための道具として作った「ことのはかるた」が、人と人をつなぎ、場をほぐし、初めて会った人同士の交流を生み出していく。
作った私たち自身が、改めて「ことのはかるた」の持つ力に気づかされた時間でした。
気づけば3時間があっという間に過ぎていました。
そして、この時間を支えてくれたのが、会場となった「生田ペンギンラウンジ」さんです。
地下にある窓のない空間だからこそ、外の世界から少し切り離されたような落ち着きがあり、目の前の人やゲームに自然と集中できました。
恵まれた環境の中で、国籍や母語、日本語の習熟度を越えて、一つの「ことば」を囲んで笑う。
「ことのはかるた」は日本語を覚えるためだけの教材ではなく、ことばをきっかけに、人と人がつながるための道具にもなれる。
そんな新しい可能性を、私たち自身が教えてもらった交流会となりました。



